19年12月 大手百貨店3社 消費増税後の反動残る インバウンド低調 特選、化粧品、宝飾に伸び
大手百貨店3社の12月売上高は、消費増税後の駆け込み需要の反動減と、休日2日減(土曜日と祝日)と暖冬の影響が重なり、いずれも減収だった。ただ減収幅を改善した店舗と、逆に広がった店舗もあり、まだら模様だ。
前月に4.8%減まで復調していた髙島屋は、5.2%減と僅かながらマイナス幅が広がった。入店客数も前月の0.8%減から1.6%減に下降。免税売上高は前年比13.8%減となり、前月(13%減)に続き二桁減。店舗別では全店がマイナスだが、大阪、日本橋、柏、堺などが2~3%台のマイナスに止めた。主要品目別では家庭用品のうち家電が1.5倍超も伸びた。またクロスメディア事業が1.5%増だった。
前月が8.8%減(関係百貨店含む)だった大丸松坂屋百貨店は5.9%減まで戻し、新本館開業で賃貸面積が拡大した大丸心斎橋を除くと、4.6%減。心斎橋の売上高前年比は15.2%減だが、取扱高は強化した特選、化粧品、宝飾品などが牽引して前年比6%増で、入店客数は5.8%増。免税売上高は客数が増加(7.4%増)し、前月(0.6%増)に続きプラスで、5.8%増。主要五品目は衣料品、身のまわり品、家庭用品が前月に続き二桁減だった。
前月が10.2%減だった三越伊勢丹(国内グループ計)は8.0%減まで戻し、9月末に閉店した伊勢丹相模原と府中を除く既存店比は前月(7.3%減)より二ポイント改善して5.3%減。前月が7.6%減だった基幹3店舗合計の前年比は4.7%減まで回復した。この基幹3店舗では食料品が2.6%増と、前月(1.6%増)に続き前年実績を上回った。