松屋、コロナ下での「松美会」を開催
松屋は9月4日・5日、毎年恒例の特別招待会「松美会」を開催した。コロナ下での開催は2回目で、前回(今年3月6日、7日)と比べ売上げは10%増加した。
感染症対策は万全を期した。「『新型コロナウイルスが心配で、とても久しぶりに外出した』というお客様も多くいらっしゃいました」(松屋広報)と、対策に一定の成果を見せた。松屋の顧客は、多くの百貨店がそうであるように、中心顧客の年齢層が高い。重症化が心配される年代だけに、政府の要請以上に外出を控えている人も多いようだ。ただ、特招会だけは毎年楽しみにしている人も多く、訪れる顧客も感染症対策を十分にとって参加したようだ。
売上げでは、衣料品は苦戦したが、ラグジュアリーブランドや家ナカ需要を受けたリビング用品が好調な売上げを記録。また厳しい残暑の影響で婦人雑貨も好調に推移した。
館内では従来、著名人によるトークショーなどのイベントを8階催事場などで行っていたが、新型コロナウイルスの影響で取りやめた。代わりに密にならないイベントを、館内各所でゲリラ的に開催。予告をしないため来店客が密集することもなく、安全に運営された。8階では記念品を顧客に贈呈していたが、列の間隔を十分にとるなどしていた。
また1階スペースオブギンザには「フラワーアベニュー」を設けた。一定金額購入した客にチケットを配り、1階で花と引き換えられる。今回は国産のバラやガーベラ、カーネーションを用意した。花業界は卒業式や送別会、母の日といった大きな需要がある時期に新型コロナウイルスの大きな打撃を受けた。そのような花業界を応援する意味や、普段松屋を訪れる顧客に感謝する意味を込めてフラワーアベニューが用意された。
松屋は「次も様々な準備をして、松美会の開催を続けていきたい」としている。