2024年11月19日

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昭和西川、6階を「プレミアムサロン」に改装 商談や販売会の場に

来春夏シーズンの新作や、「ムアツ」を用意する

昭和西川は今秋、本社の6階を顧客向けの「プレミアムサロン」にリニューアルした。「ムアツ」シリーズ、高級ラインのオリジナルブランド「マテリオーネ」などの寝具を揃え、主に百貨店の外商顧客の利用を想定する。コロナ禍をきっかけにイエナカへの関心が高まり、富裕層の消費も活発化していることを受け、訴求を強める方針だ。

受付や商談スペースも設けた

プレミアムサロンは高級感のある内装で、座ってゆっくりと商談できるスペースも設けた。11月から外商顧客へ向けた販売会を行っていく。百貨店は、顧客の多様なニーズに応えるため、取引先のショールームへの送客に力を入れており、ツアー形式でショールームへ客を送迎するイベントも増えている。同社も特別感のある空間と充実した品揃えを用意し、売上げの伸長を狙う。

ムアツを試せるスペース。ムアツは来春にラインを統合し、より選びやすくする

「ムアツ」用のスペースには6台のベッドを置き、全モデルを試せる。ムアツは現行で3ライン、計17モデルを展開するが、来春にラインを統合して全8モデルにまとめる。「モデルが多いため、どれを選べばいいか悩まれるお客様が多く、そのまま購入のチャンスを逃してしまうこともあった」と広報担当者は語る。

新たなラインナップは、「ベーシック」(予定価格4万9500円)、「スタンダード」(同7万1500円)、「20年ムアツ」(同9万9000円)、「20年ムアツ X」(同14万3000円)、「20年ムアツ XX」(同19万8000円)の5種類。スタンダードと20年ムアツ、20年ムアツ Xは、レギュラーとハードの2種類の硬さから選べる。

ムアツは適度な硬さを持った特殊なウレタンフォームで構成されており、厚さ、硬さ、構造などで種類が分かれる。ベーシックは上層と下層の2層からなる「2フォーム」で、それ以外は上層・中層・下層の「3フォーム」となる。20年ムアツは上層に、20年ムアツ Xは上層と中層に、20年ムアツ XXは全層に高弾性ウレタンを使っている。

来春にはリバティプリントのパターンオーダー企画をポップアップで行う

ムアツ以外では、外商向けの商品も展示。「羽毛の王様」と言われるアイダーダウン、山梨県の工場で丁寧に織り上げられたシルクジャカードの生地、高品質リネンの産地として知られるフランス・ノルマンディ地方に拠点を置く麻繊維原料生産農家の共同組合「テレデラン」のリネンなど、最上級の素材を用いた寝具を取り揃える。

来春には、リバティ社のファブリックを使ったパターンオーダーを企画を行う。人気柄を中心に、10柄、各4配色の計40種類の中から好みの生地を選び、掛け布団カバーやピローケースがつくれる。ポップアップとして期間限定で開催し、注文後は約1カ月で受け渡しとなる。

掛け布団カバー(4万4000円)は、縦切り替えと横切り替えの2パターンから選べる。ピロケース(1万2100円)は掛け布団カバーをオーダーした人のみが注文可能で、掛け布団カバーと同じ柄となる。同じ生地で、クッションカバーもつくれる。マルチカバー(13万2000円)は190×260cmの大判サイズで、ベッドスプレッドやソファーカバーに使える。マルチカバーは受注生産ではなく、ストロベリーシーフ柄のみとなる。