東武池袋本店、リトアニアリネンに勝算
東武百貨店池袋本店の婦人服売場には、全国的に稀少なブランドがある。リトアニアで生産される、上質かつサステナブルな衣料品や雑貨などを揃える「JURGA(ユルガ)」だ。昨年から今年5月まで3回に亘り外商顧客向けの催事「東美会」で扱い、高感度な女性や環境問題への関心が強い女性に好評を博したため、同7月28日にショップを常設化した。日本では東急百貨店本店に次ぐ2号店だ。常設後は東美会で購入した外商顧客が買い足すために訪れるなど、滑り出しは順調だ。
ユルガは3階に位置し、面積は約80㎡。リトアニアの熟練職人がハンドメイドした、婦人服やファッション雑貨、ファブリック雑貨などを販売する。「豊かな色使いと奥行きあるプリント、くつろぎとエレガンスを感じさせるデザイン、ストーンウオッシュ加工による肌触りの良さが特徴」(東武百貨店)という。大半の商品が世界最高水準の安全な繊維製品の証である「エコテックス®スタンダード100」の認証を受けており、近年の世界的なキーワードである「SDGs」や「サステナブル」、「エシカル」にも適う。
ショップがオープンした7月28日には、オーレリウス・ジーカス駐日リトアニア共和国特命全権大使が来訪。「リトアニアリネンの良さを日本の消費者にも知ってほしい」と意気込んだ。
目下の売れ筋は、ブランドを代表するアイテムでもあるワンピース。価格帯は3万円台で、中高年の女性に支持されている。東武百貨店は「従来のファッションブランドに飽き足らない女性、毎日をより心地良く過ごしたい女性に提案したいと考えて導入した。(オープン後は)今後に期待できる数字」と自信を示した。
(野間智朗)