日本百貨店協会、緊急事態宣言の再延長受け休業要請の見直し求める
日本百貨店協会は26日、9都道府県の知事に対し、緊急事態宣言の再延長にともなう百貨店への対応について要望書を提出した。政府に対する延長要請が正式決定されたことを受け、自治体独自の措置で百貨店への休業要請の見直しを求める。
提出したのは大阪府、兵庫県、京都府、東京都、北海道、岡山県、広島県、愛知県、福岡県の9都道府県。同協会は要望書で「休業要請への対応を実施している当該地区百貨店の売上高は、新型コロナウイルスの影響がなかった前々年との比較で大幅に減少する傾向にあり、極めて深刻な状況を呈している」と現状について述べる。
さらに「地域の生活インフラとして顧客要望に応えられず、また百貨店のみならず取引先各社の雇用維持や事業継続にまで甚大な影響を及ぼす」とし、営業の再開を認めるよう求めた。
同協会は5月6日に同様の要望書を提出するなど、営業継続を強く要望してきた。緊急事態宣言が延長となった12日以降は高島屋、そごう・西武、三越伊勢丹など都心に構える多くの百貨店が営業範囲を拡大したが、東京都は豪奢品(ごうしゃひん)の販売を控えるよう要請。これを受け百貨店はラグジュアリーブランドや高級品の販売を再度取り止めるなど、不安定な状況が続いている。