ルック、「キース」の構成を再編 デイリーへの提案を強化
ルックの「キース」は来春、デイリーシーンへの訴求を強化する。今までは通勤着をメインとする「エッセンシャル」、シーズンごとのテーマを表現した「テーマ」の2つのラインで構成していたが、来春シーズンから、通勤やタウンなど汎用性が高い「デイリー」、フォーマル要素の強い「エターナル」、シーズンごとのテーマを凝縮した「カプセル」の3ラインに商品構成を再編。そのうちデイリーが全体の6割強を占める。近年は通勤服のカジュアル化や衣料素材の軽量化といったトレンドがあり、そのニーズに対応する狙いがある。
日常的な着用を想定するデイリーラインでは、最近ではダウンベストや防寒用インナーウェアの普及によってトップスが軽めになっていることから、ブラウスを中核アイテムに据える。ジャージー素材や麻混ストレッチ、麻調合繊を採用したライトなセットアップを用意し、ブラウスのセットアップやブラウス単品のバリエーションを広げる。
今までエッセンシャルラインとしていた通勤向けのブラウスとボトムのセットアップもデイリーラインに組み込み、カジュアルな通勤着やオフの日の服としても使用してもらうことを狙う。同社の担当者は「デイリーラインとして店頭に置くと、他のデイリーアイテムと組み合わせた着こなしを販売員が提案しやすくなる」と意図を話す。
エターナルラインはスーツのセットアップを中心に揃えるが、今シーズンは英国の毛織物メーカー、マーチンソン社で独自に開発された生地や、高級感のあるシルクウールなど、上質な素材にこだわり、数を絞った。1月上旬までにフルラインナップを展開し、フォーマルなイベントが多くニーズの高まる3~4月に備える。
カプセルラインは、来春のテーマである「Sissinghurst(シシングハースト)」のコレクションを2月に、「Whitby(ウィットビー)」を3月に展開する。シシングハーストは、英国の著名な詩人、作家であるヴィタ・サックヴィル・ウエストが造った庭園の名前。1930年代のファッションをイメージした女性らしくロマンティックなディティールと、ガーデニングを彷彿とさせる花柄のプリントや色使いを取り入れた。自然と調和するボタニカルダイ(草木染)のアイテムも揃える。
ウィットビーとは、崖に囲まれた英国の美しい港町。そこから着想を得た、海辺をイメージした快適でカジュアルなスタイリングを軸に、天然素材や肌触りのよい生地を採用した。