2022年9月 東京・大阪地区百貨店売上高
13カ月連続プラス、売上高と入店客数が3割近く伸長
日本百貨店協会の調査によれば、東京地区百貨店(12社・24店)の9月売上高は1189億円余で、前年比(店舗調整後)は27.0%増となり、13カ月連続でプラスだった。入店客数は12カ月連続で前年を上回り、27.2%増。同協会は「前年の緊急事態宣言による営業制限の反動に加え、催事や高額品の好調がけん引した」と総括した。新型コロナウイルス禍前の19年比では、売上高が同16.9%減、入店客数が26.2%減。ただ、19年9月は消費増税前の駆け込み需要があり、18年比では0.5%増と復調は明らかだ。
3カ月移動平均値は、直近の7~9月が26.5%増、6~8月が21.6%増、5~7月30.2%増、4~6月34.3%増、3~5月が33.1%増、2~4月が14.2%増。着実に右肩上がりを描く。
商品別では、6カ月連続で主要5品目が全てプラス。主力の衣料品は12カ月連続のプラスとなる26.0%増で、気温の低下によって婦人服は薄手のニットやジャケット、ジレなどの秋物が好調、紳士服ではスーツやジャケットなどビジネスウエアが動いた。身のまわり品は13カ月連続のプラスとなる41.2%増で、ラグジュアリーブランドの勢いが続くほか、トラベルバッグや婦人のブーツなども活況。雑貨も13カ月連続のプラスとなる24.9%増で、時計・宝飾品をはじめ高額品が依然として増勢、化粧品もメイクアップが貢献して伸びた。食料品も13カ月連続のプラスとなる24.7%増で、19年を上回った。食料品は手土産需要に支えられた菓子が下支えした。
(野間智朗)