新人記者が伊勢丹新宿本店で「骨格スタイル分析」と「パーソナルカラー診断」を体験してみた
似合うファッションとカラーを教えます――。伊勢丹新宿本店は10月1日、骨格スタイル分析やパーソナルカラー診断を提供する「ISETANMEN’S Meet Ism/イセタンメンズ ミートイズム」(以下、ミートイズム)をメンズ館で始めた。同店は女性限定で同様のサービスを展開してきたが、近年は男性からも利用を望む声が増加。対象を広げた。
ミートイズムは、事前に「三越伊勢丹アプリ」で予約が必要。その際、着用シーンや好きなブランド、予算などを回答する。骨格スタイル分析とパーソナルカラー診断の両方を受けられる「パーソナルコンサルティングサービス」が180分で2万2000円、どちらかのみが120分で1万2000円。希望すれば、分析や診断の後に買い物をサポートしてもらえる。
記者がサービスを体験した。まず、骨格スタイルアドバイザーの資格を持つ口元勇輝紳士営業部販売担当シニアカテゴリースペシャリストの骨格スタイル分析が始まった。口元氏は直接身体に触れながら、骨の太さや出っ張り、関節のつくり、筋肉や脂肪の付き方、肌の質感などの特徴を測定。骨格を「ストレート」、「ウェーブ」、「ナチュラル」の3種類に分ける。「骨のつくりを見るだけで、スポーツ経験者かどうか分かる」(口元氏)という。
記者の場合は「ストレート」に分類され、「立体的なメリハリボディでシンプルできれいめなものがお似合い」と結果がシートで示された。口元氏は「骨格や骨の強さによっては、服に着られている感が出てしまう場合がある」とポイントを明かす。トレンチコートやレザージャケットを試着させてもらうと身体にフィットし、「似合う」と嬉しい言葉を頂いた。
次にパーソナルカラー診断。ここでは、パーソナルカラーアナリストの資格を持つ横山日菜子紳士営業部販売担当シニアカテゴリースペシャリストが対応してくれた。肌の色や髪の色、瞳の色を分析し、ドレープと呼ぶ色布を順番に顔に当てながら、血色など顔映りの変化を一緒に確認していく。
カラータイプは「ソフィスティケイト」、「パーマネント」、「ハーベスト」、「ディライト」の4種類に分けられており、たとえ同じ色に見えても少し濃い薄いの違いが出る。濃い色を顔に当てると顔が暗くなり血色が悪く見える。反対に、薄い色を当てれば顔が明るくなり血色も良く見えるというわけだ。
分析してもらっている時に1つの疑問が出てきた。「日本人だから目の色はみんな黒で同じなのでは」と尋ねると、横山さんは「全員が黒目だと思われがちだが、よく見ると眼のふちの色に人それぞれ違いが出ている。薄い人や濃い人もいて、同じ人はいない」と答えてくれた。
自分に合う色を探していくうちに「ハーベスト」タイプと診断結果が出された。ハーベストタイプは「黄みがかった深みのある肌。暗めで落ち着いた印象の瞳」という。似合う色やアクセサリー、同じタイプに分類される芸能人などを教えてくれた。
サービス終了後は、診断結果が記された「骨格診断パーソナルシート」、「カラー診断パーソナルシート」が三越伊勢丹アプリに送られてくる。診断シートには、骨格・カラーのほかにも、推奨する素材や柄などのファッションアイテムが紹介されている。アプリで送られてくるため、見たい時にいつでも確認できるのは便利だ。
「加齢によってパーソナルカラーや骨格は変化しない。『似合う』を提案することを『調和』と考えており、『買ったものの着なかった』という例をなくし、服を選ぶ時の参考になる“軸”を提供したい」と口元氏は語る。
ミートイズムは10月1日にスタートしたが、12日時点では主に20~50代が利用。20代は自身に似合う服装を、50代はハレの日に適した服を探し求めることが多いという。ただ、骨格スタイル分析とパーソナルカラー診断の認知度はまだまだ低い。今後はいかにそれを上げるかが課題となる。
(北田幹太)