2024年11月19日

パスワード

購読会員記事

東急百貨店、吉祥寺店の5階を生活提案型に刷新 段階的大規模改装が10月14日完成へ

百貨店初出店となる「#ワークマン女子」(イメージ)

東急百貨店は10月14日、大規模改装を進める吉祥寺店の5階を新装オープンする。百貨店初となる「#ワークマン女子」をはじめ、「ABCマートグランドステージ」および「ABCマート」、「スリーコインズプラス」、「ノジマ」を誘致。従来の5階は主に紳士ファッションを展開してきたが、生活提案型へ刷新する。同店はファミリーを中心とする次世代顧客を獲得するため、2022年度(22年2月~23年1月)に段階的なリニューアルを実施。5~7月に6階の子供関連の売場に新規のブランドを入れ、6月には8階に「セリア」を加え、7~8月にかけては紳士ファッションを2~3階に移して集約化した。一連の改装は5階で完成となり、次世代顧客を取り込む態勢が整う。

5階は「生活アップデートフロア」がコンセプト。東急百貨店は「コロナ禍を経て生まれた、住空間の快適さや自分だけの時間をより大切にする価値観、健康的なライフスタイルへの関心の高まりなどに応え、気軽に日常をアップデートできるショップが揃う」と説明する。

#ワークマン女子は「WORKMAN Shoes」も併設。男性や子供向けの商品も充実させる。ABCマートグランドステージとABCマートは、互いに補完できる品揃えで幅広い需要に対応。スリーコインズプラスはスリーコインズの商品に加え、食品など限定品も取り扱う。ノジマは自社の販売員がブランドの枠を超えて最適な家電を提案する。5階は全てテナントに切り替え、運営の効率化にも踏み切った。

5階の一新と並行し、2階には9月1日に「ポロ ラルフローレン」、10月14日に「ポール・スミス」がリニューアルオープン。2~3階で展開する紳士ファッションは以前の半分以下の売場面積だが、各ショップの魅力を高める。

吉祥寺店の大規模改装は、5~7月の子供関連の売場でスタートした。5月26日に「センスオブワンダー」と「ドレッサージュ」が、6月3日に「blossom39」が、7月1日に「kitikate」が、それぞれ開いた。8階に入れたセリア、集約化した紳士ファッションも含め、「買い回りの利便性が高まり、ファミリーの来店が増えた」(東急百貨店)という。効果は表れており、5階の新装で勢いに弾みを付ける。

(野間智朗)