資生堂、「女性研究者サイエンスグラント」第15回受賞者を表彰
資生堂は先ごろ、「資生堂 女性研究者サイエンスグラント 第15回グラント受賞者 授賞式」を開催した。同社は未来のリーダーとなる女性研究者を支援する「資生堂女性研究者サイエンスグラント」を2007年に設立。受賞者には各100万円の研究助成金が贈呈される。今回は10名が受賞した。
同社は、日本のジェンダーギャップ指数が低く、中でもSTEM領域のジェンダー間の格差が大きいことを問題視。指導的立場を目指す意欲があり、科学技術発展への貢献が期待できる女性研究者を支援するため、同グラントを設立、活動してきた。
助成金は研究費用だけではなく、出張時のベビーシッター代や研究アシスタントの雇用費など研究活動のサポート費用、学生の学会参加費など指導者としての活動費に使用できる。これによって、様々なライフイベント時の女性研究者の不安や迷いに対する精神的なサポートになり、さらに受賞者同士のSNS運営や、交流会開催による女性研究者同士のネットワーク構築支援に貢献している。
今回の受賞者は小川亜希子氏、小川愛実氏、折原芳波氏、簡梅芳氏、クロフツ尚子氏、小菅厚子氏、常松友美氏、西島杏実氏、平井志伸氏、山田茉未子氏の10名。7月14日に行われた授賞式では、東京大学先端科学技術センター教授兼副所長の近藤高志氏と、資生堂代表取締役常務チーフマーケティングオフィサーチーフD&Iオフィサーの鈴木ゆかり氏が祝辞を述べた。
受賞者からは代表して、常松氏がスピーチ。「この受賞を糧に、これからも研究に邁進する。女性研究者の環境も含め、マイノリティ側の人が生きづらくない世の中にしていきたい」と語った。