2024年11月19日

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松屋、ジュエリーブランド「ENEY」スタート 若者との接点拡大へ

松屋 

松屋銀座店1階の売場の様子。隣には同じく人工ダイヤモンドの「ネクストダイヤモンド ニューヨーク」が構える

松屋は新規事業として、ジュエリーブランド「ENEY(エネイ)」を立ち上げた。人工的に生成されるダイヤモンド「ラボグロウンダイヤモンド」を使用し、天然石より価格を抑え、エシカルでサステナブルな商品として訴求。新しい客層の取り込みと収益源の確保を目指す。インターネット通販サイトと松屋銀座店1階で展開し、それぞれ20日、27日に販売を開始する。

ブランド名は「any」と「energy」を組み合わせた。デザインは自然界や人間の様々なエナジーの描写をコンテンポラリーに表現する。ラインナップはハーフムーンカットのダイヤモンドを使用した「ムーン」やボールチェーンを用いた「ピクセル」など6ラインで95種類を用意。ネックレスやリング、ピアスに加え、近年人気の高いイヤーカフやバングルなども展開する。価格帯はおよそ1万2000円~30万円で、一般的な天然ダイヤモンドのジュエリーの2分の1~3分の1程度に抑えた。

ハーフムーンカットのダイヤモンドを使用し、普遍的で神秘出来な月の満ち欠けを表現した「MOON(ムーン)」シリーズ

ラボグロウンダイヤモンドは、ダイヤモンドが生まれる環境を研究所(ラボ)で人工的につくり、生成したもの。成分や特性は天然ダイヤモンドと同等となる。採掘する必要がないため、地球環境や厳しい労働環境が不要で環境や社会にやさしい。さらに合成ダイヤモンドの市場は世界的に拡大しており、Paul Zimnisky Diamond Analyticsの分析によると2023年には年間22%の成長率、市場規模は52億ドルにまで成長し、35年には年間9%の成長率、149億ドルになる見通しで、今後日本でも大幅な成長が予測される。

事業推進部部長の鈴木秀和氏は、「時間が経っても価値が変わらないジュエリーはモノを大事にする昨今の社会価値観に合致する。さらにラボグロウンダイヤモンドはエシカルでサステナブルな商材であることから、消費者の共感を得られると考えた」と採用した理由を話す。

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