2024年11月19日

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そごう・西武、2022年の福袋を発表 コロナ禍の新しいライフスタイルに照準

元日に自宅やオフィスなどに届けてもらえる「デパ地下グルメ ごちそうデリバリー福袋」

そごう・西武は26日、西武池袋本店で2022年の元日に販売する福袋の一部を発表した。コロナ禍で定着した新しいライフスタイルに照準を合わせ、惣菜や弁当、デザート、ワインなどのセットを自宅やオフィスなどに届けてもらえる「デパ地下グルメ ごちそうデリバリー福袋」、いわゆる「ワーケーション」を楽しめる「気軽に八ヶ岳の自然を満喫!森林浴をしながらワーケーション福袋」などを用意。時流を捉え、購買意欲を喚起する。西武池袋本店、そごう横浜店など10店舗で扱う福袋の総数は前年並みの約25万個で、インターネット通販サイト「e.デパート」では29日~1月24日に、店舗では1月1~3日に販売。売上げは前年並みを見込む。

百貨店業界での福袋の売上げは漸減傾向。「中身が分からない福袋には手を伸ばさない」(そごう・西武の広報担当者)人が増えているからだ。一方で「中身が見えて、付加価値が高い福袋は動く」(同)という。百貨店だからこそ提供できる、特別なモノやコトに対する支持は厚い。

そうした中で、そごう・西武は「デリバリー」や「ワーケーション」、「サステナブル」、「マインドフルネス」など、コロナ禍におけるキーワードを福袋化した。

中でも「イチオシ」(そごう・西武の広報担当者)は、デパ地下グルメ ごちそうデリバリー福袋。そごう・西武が西武池袋本店で2月に始めた、食品売場の約100ブランドを対象とする宅配の福袋版で、「セットA」(3000円)、「セットB」(同)、「セットC」(3900円)の3種類をラインナップした。いずれも1万円相当だ。元日の午前9時45分から、各5セットを先着順で受け付ける。

例えば、セットAは「柿安ダイニング」の「黒毛和牛 牛めし」(2折)、「RF1」の「RF1の30品目のサラダセット」(1パック)、「メゾンカイザー」の「バゲットモンジュ」(1袋、8枚切り)、「新宿高野」の「カラふるジュレ」(2個)、「コエドブルワリー」の「瑠璃 -Ruri-」(333ミリリットル、2本)、「モンマルサル」の「エクストレマリウム カバ ブリュット」(750ミリリットル、1本)からなる。

ワーケーションにちなんだ、気軽に八ヶ岳の自然を満喫!森林浴をしながらワーケーション福袋は、八ヶ岳高原ロッジに泊まって仕事が可能。Wi-Fiを完備したデラックスツインの部屋は、2台のデスクや星空が見えるバスルーム、森林浴が可能なバルコニーなどを備える。抽選販売で3組(1組につき2人まで)限定、価格は1万1円。

「気軽に八ヶ岳の自然を満喫!森林浴をしながらワーケーション福袋」では、星空が見えるバスルームなどが付いた八ヶ岳高原ロッジのデラックスツインに滞在

コロナ禍で話題となった「マインドフルネス瞑想」を踏まえた福袋も、主に法人向けとして提案する。瞑想に最適な空間を形成する、宇宙船のようなフォルムの機器「メディテーションポッド」、瞑想に最適な姿勢へ導くイス「リトリートチェア」、1年分のマインドフルネス瞑想のオンラインレッスンチケットなどをセットにした。価格は495万円(設置費込み、施工費別)で、購入は店頭で申し込める。

そのほかには、形状を変えると生まれたてから成人後まで使える“サステナブルなイス”が入った「生まれたときからサステナブル福袋」(1個、2万2000円)、そごう・西武が10月8日に立ち上げた、ファンが集い情報を交換するウェブサイト「マニア区」の“案内人”を務める社員が厳選した「日本酒マニアセレクト福袋」(5個、5500円)などを展開。2022年の正月を盛り上げる。

カレーや日本酒のマニアが厳選した福袋も

そごう・西武は22年の元日も営業する。「お客様からの要望が多い」(そごう・西武の広報担当者)からだ。21年の元日の売上げは、新型コロナウイルスの感染者が急増した時期でもあり、20年の半分にとどまった。22年は「できるだけ20年の数字に近付ける」(同)のが目標だ。