百貨店、新型コロナ対策を継続
東京都と大阪府の主要百貨店が、営業時間の短縮や大規模催事の中止を相次ぎ延長した。髙島屋は、政府が3月9日に中国と韓国からの入国を制限したのを受け、新宿店に構える空港型市中免税店の営業を休止した。新型コロナウイルスの感染拡大に終息の目途が立たず、厚生労働省が2月25日に発表した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」に則り、客や従業員らの健康と安全の確保に全力を投じる。
時短や催事中止 延長
髙島屋 空港型免税店を休業
小田急百貨店は新宿店と町田店の営業時間の短縮を、22日までから31日までに延長。レストラン街など一部を除き、通常より1時間ほど短い午前10時30分~午後7時30分に営業する。京王百貨店は新宿店の営業時間の短縮を18日までから31日までに、聖蹟桜ヶ丘店も18日までから25日までに延長。新宿店はレストラン街を含む全館の営業時間を通常より1時間~2時間ほど短い午前11時~午後8時に定め、聖蹟桜ヶ丘店は2階~7階の営業時間を通常の午前10時~午後7時30分から午前10時~午後7時に縮めた。
そごう・西武は3日~17日まで、全15店舗の営業時間を1~3時間ほど短縮する予定だったが、31日までに延長。ただ、西武岡崎店は26日から通常営業に移る。髙島屋は2月28日~3月17日、東神開発が運営するショッピングセンター、小型店も含めて営業時間を30分~2時間ほど縮める計画だったが、31日までに延長した。14日~31日には、新宿店の空港型市中免税店の営業を休む。
東急百貨店は2月29日~3月18日、大型商業施設内に構える専門業態も含めて営業時間を1時間~2時間ほど短縮する方針だったが、31日までに変更した。松屋は2日~12日に銀座本店(月曜日~木曜日)と浅草店の営業時間を1時間ほど減らす予定だったが、銀座本店は4月2日までに、浅草店は「当面の間」(同社)に改めた。
三越伊勢丹は2日~13日の平日、三越日本橋本店や同銀座店、同恵比寿店、伊勢丹新宿本店、同立川店、同浦和店の営業時間を短縮し、午前11時~午後7時に統一したが、4月3日までに延長。従業員に感染者が出た札幌三越と丸井今井札幌本店は15日の営業を休んだ。
近鉄百貨店は2日~17日、各店のオープンを1時間ほど遅らせ(食料品売場を除く)、営業の終了を早めたが、31日までに変更する一方、奈良店や和歌山店など一部の店舗は18日以降、通常営業に切り替えた。
京阪百貨店は2日~15日、モール京橋店の一部の売場などで営業時間を30分~1時間ほど短縮する計画だったが、31日までに変え、守口店など他の店舗にも広げた。
阪急阪神百貨店は2日~17日(高槻阪急は3日から)、阪急うめだ本店や阪神梅田本店など各店の営業時間を1時間~2時間ほど短縮する予定だったが、31日までに延長した。