西川、日本橋の旗艦店移転、体験型を拡充
西川の商品を取り扱う寝具専門店「日本橋 西川」は2日、「COREDO日本橋」の地下1階に移転オープンした。日本橋1丁目再開発計画に伴うもので、新店舗は体験装置を多く盛り込んだ。
店舗面積は約540㎡と約半分になったが、1フロアで見通しが良く、「すべてを叶えられる」(取締役執行役員店長伊藤敦司氏)売場を作り上げた。コレド日本橋の地下1階フロアは地下鉄と直結しており、通勤客の往来も多い。顧客の中心年齢層も従来の50代から40代に引き下がる見込みだ。
店内は奥に長く広がっている。入口付近には買い替え頻度の高いタオルを配置。スポーツ選手をPRに起用している「エアー」も入ってすぐのところに展開する。店舗の中ほどにはオーダー枕や体型の測定器を設置し、じっくりと接客が受けられるスペースを確保している。売場の一番奥には掛け布団と会計スペースを配置した。
店内では各所で様々な体験ができるよう仕掛けを施した。例えば店舗中央に設置した「N3D-body」では3Dボディスキャナーで全身を立った状態で測定し、体の骨格と歪みを可視化。また「ねむりの相談所」では横になった状態で眠りを計測し、睡眠を可視化する。データをもとに眠りのプロが睡眠環境改善のコンサルティングを行う。
オーダー枕コーナーでは3つの異なる層と3つの素材で組み合わせる3層式で、14カ所の高さ調整を行えるため世界で一つだけのまくらを作ることができる。将来的にはワークショップなども行う予定。
さらに会計カウンターの奥には除菌ルームを設置した。店舗に持ち込めばプロが除菌、消臭などのメンテナンスを行う。
「日本橋 西川」は、近江商人であった西川家の初代 仁右衞門が、1615年(元和元年)に支店として江戸・日本橋に「つまみだな」を開設したのが始まり。蚊帳問屋から商売を広げ、明治20年頃からふとんの販売を開始。現在の寝具専門店としての業態へと遷り変わってきた。