新潟伊勢丹 段階的な改装に着手 21年秋完成へ 30~40代に照準
新潟三越伊勢丹は1月中旬、新潟伊勢丹の大規模改装に着手する。30代~40代のファミリーをメインターゲットに、50億円~100億円を投じて全体の6~7割を刷新。雑貨をはじめ30~40代向けの品揃えを拡充するほか、売場で扱う商品の量を約8割に減らして休憩用のスペースを増やし、従来は7階に構えるレストラン街を各階に配置するなど、全館を再構築する。完成は2021年秋の予定で、400億円の売上げを目指す。
改装のコンセプトは「ソーシャルホーム デパートメントストア」。「居心地の良い空間」を掲げ、それを形成する「こだわり」を「磨く時間」、「ぬくもり」を「作る時間」、「つながり」を「会う時間」と定義し、売場づくりに落とし込む。その象徴が各階のエスカレーターの周辺に配置する「サークル」(仮称)。文字通り円形のスペースで、買い物の合間に休める椅子や机を備える。1階のサークルの周囲には飲み物や菓子を提供する屋台風のショップを展開。ゆっくりと過ごせる空間を提供する。
また、万代シテイ側に面した外壁の一部をガラス張りに変更し、見える位置にファミリーやカップル、働く女性の利用が見込める飲食店を集積。「記念日やデートの需要を取り込む」(同社)。
同社は、3月22日で新潟三越の営業を終了。新潟伊勢丹に経営資源を集中する。新潟伊勢丹は地下1階~地上7階、売場面積は2万4347平米で、18年度(18年4月~19年3月)の売上高は311億四4600万円。