2024年11月19日

パスワード

購読会員記事

世田谷区と東神開発が災害時協力協定を締結

東神開発が管理・運営する玉川高島屋ショッピングセンターと世田谷区が3月10日、「自家用車車中における一時避難施設等の利用及びシャトルバスによる避難者の移送」と、「災害発生時における帰宅困難者の受け入れ」に関する災害時協力協定を締結した。

2019年10月に二子玉川で起きた水害はまだ記憶に新しい。台風19号で二子玉川は多摩川の氾濫・内水氾濫により大きな被害が発生した。当時の水害時避難所は世田谷区立瀬田小学校・瀬田中学校となっており、子どもや高齢者にとって災害時に高台への非難が苦労を伴うものとなった。さらに水害時避難所周辺のコインパーキングが浸水により自家用車が故障する可能性が考えられ、移動してきた車であふれてしまった。この出来事をきっかけに「高齢者の瀬田地区への移動手段」、「区民・自家用車の避難場所」を要望する声が高まり、玉川高島屋S・Cは地域の安心・安全を支えるために防災対策を強化する方針を決定し今回の締結となった。

協定した内容は、警戒レベル4以上発令時に世田谷区からの要請に基づき、水害時避難所までの移動手段としてシャトルバス(約20人乗り小型バス4台)で本館⇔瀬田小学校・中学校の避難者をピストン輸送する。さらに瀬田の高台にある別館ガーデンアイランド駐車場(駐車台数228台)を避難者に向けて開放し、車中泊の受け入れも実施。

地震などの災害発生時には帰宅困難者のために本館1階グランパティオ(収容人数448名)、西館1階アレーナホール(同303名)・アレーナサロン(同212名)を開放し、トイレ、水、食料などの備蓄品も提供する。食料などの備蓄品は一人あたり3日分を準備する。

なお、東神開発は同社が管理・運営している流山おおたかの森S・Cでも21年7月に流山市と「大規模災害時における駐車場等の一時避難施設としての使用に関する協定」を締結している。