東武池袋本店、8月26日に「ノジマ」オープン 上質な品揃えと接客で差異化
東武百貨店池袋本店は26日、4階に家電量販店「ノジマ」を開いた。売場面積は約2000平米で、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、調理家電、理美容家電、パソコン、スマートフォンなど家電全般を扱う。ノジマは他の家電量販店と異なり、直接雇用の販売員だけを配置。メーカーやブランドの枠を超えた接客に定評がある。池袋駅周辺は多くの家電量販店が林立する“激戦区”だが、百貨店の顧客と親和性が高いコンサルティングセールスやターミナルの好立地を生かし、新たな客や需要を取り込む。
ノジマが百貨店に出るのは、丸広百貨店川越店に続く2店舗目。ノジマ東武池袋店店長の鈴木靖哲氏は「お客様にぴったりな商品を提案する『フィットコンサル』が百貨店にマッチする」と出店の意図を語った。品揃えでも百貨店らしさを意識し、各カテゴリーの上位機種や高機能品を前面に打ち出す。
東武池袋本店は伸長する「巣ごもり需要」に対応するため、昨年からイエナカのライフスタイルを提案するショップを積極的に誘致。今年7月には売場面積が約1200平米の「匠大塚」を5階に開いた。また9~10階の「ユニクロ」、6階の「ニトリ」をはじめテナントミックスも積極的に推進しており、客層の拡大や集客力の強化、収益の確保を狙う。
ノジマを導入した背景には、巣ごもり需要に加え、感染対策のためにワンストップで買い物を済ませたいというニーズの増加もある。池袋駅周辺には「LABI1日本総本店 池袋」、「ビックカメラ池袋本店」、「ビックカメラ池袋西口店」、「ビックカメラ池袋SELECT」らが構えるが、「ターミナルという立地の利便性が強み」と執行役員賃貸事業部長の川村徹氏は勝算を語った。