小田急百貨店、サブスクに参入 30~40代との接点を拡大へ
小田急百貨店は26日、サブスクリプションサービスに参入する。小田急電鉄がスマートフォン向けのアプリケーション「EMot(エモット)」で販売する、飲食店や物販店などで使えるサブクス型のチケット「EMot パスポート」の対象に加わる。新宿店では「ブティック・トロワグロ」で、町田店や小田急百貨店ふじさわでは26日~6月8日に開催する「夏のフードフェス」の期間中の食品売場で、それぞれ500円分のクーポンの使用が可能。EMotの利用者は百貨店業界が次世代顧客と位置付ける30~40代が多く、小田急百貨店はその接点の拡大を狙う。
EMot パスポートは、主に小田急線の駅構内や駅に隣接する商業施設の飲食店や物販店で利用できるサブスク型のチケット。EMot内で事前に決済し、店頭でスマホの画面を示して使う。料金は初回が9500円、継続の2回目が9200円、3回目以降が8900円で、30日ごとに自動で更新され、期間内に90回の利用が可能。基本的には、1回の決済で500円ほどのサービスを受けられる。同じ日に連続して使う場合は、3時間のインターバルが必要だ。チケットは新規の購入者向けに毎月100枚を発行し、継続の購入は無制限。500円の1回券や3500円の10回券も取り扱う。
EMotパスポートが使える店舗は「箱根そば」、「おだむすび」、「HOKUO」、「HIBIYA KADAN」などで、段階的に増やす。
小田急百貨店は、EMotに参画する狙いを「30~40代の利用者が多く、当社のターゲットに合う。仮に小田急百貨店を1カ月に2~3回訪れる30~40代がいるとして、週に2~3回に増やしたい。あるいは『チケットが使えるようになったし、ブティック・トロワグロで初めて買ってみよう』といった行動に繋げたい」(広報担当者)と明かす。新宿店はブティック・トロワグロで継続的にチケットを利用できる一方、町田店や小田急ふじさわは期間限定だが、夏のフードフェス以降も定期的に食品売場でチケットを使えるようにして、客足を呼び込む。