近鉄百貨店、奈良店を新装オープン
近鉄百貨店は2日、奈良店をリニューアルオープンした。8月末から、新規と既存を合わせて21店舗を順次新装。食品を拡充したり、主に婦人服を扱うフロアに食品や雑貨を加えて「スクランブルMD」に切り替えたり、奈良県の魅力を発信する売場を強化したり、催会場を新設したりして、収益力を高める。同社は2021年度(21年3月~22年2月)~24年度の中期経営計画に基づき、同店を「街づくり型複合商業サービス施設」(=タウンセンター)に再構築する方針で、11月9日には6階に家電量販店の「ケーズデンキ」が、12月には2階に「カルディコーヒーファーム」が開くなど、今後も売場の改編を進める。
一連のリニューアルは、2階が中心。婦人服の売場を約7割に縮め、「北海道どさんこプラザ」、フランチャイズ形式で運営する「フルーツカフェ フルフルール」と「ハンプティーダンプティー」を誘致した。北海道どさんこプラザは約1100品目を揃え、イベントスペースで催事も行う。フルフルールはあべのハルカス近鉄本店に続く2店舗目で、ハンプティ―ダンプティーは同社にとって16業種目のFCとなる。
婦人服は9月7日に「LrdR(エルアールディーアール)」が入ったほか、8月31日に「アンタイトル」、「イトキンS」、「ベルボニータ」を、9月7日に「アトリエセンソユニコ」、「オンワードクローゼットセレクト」、「23区セレクト」、「カノア」、「みなとのてんらんかい」を、同14日に「la.f…(ラエフ)」、「ロートレアモン」を、それぞれ一新。活性化につなげる。
強みである地下1階の食品売場には「なだ万厨房」、「玉子丸」、「心拍」が11月2日にオープン。いずれも奈良県初登場だ。同じく地下1階の「大和路ショップ」に「朝採れ野菜コーナー」と「旬のフルーツコーナー」を9月1日に新設し、5階の「東急ハンズ」のコーナー「奈良に良し」を10月19日に刷新して「奈良のおうちごはん」をテーマとするゾーンや週替わりのポップアップゾーンを構えるなど、奈良県の魅力の発信にも一層力を入れた。
3階は9月14日に催会場を新設。様々なイベントを実施し、店舗の集客力の向上を狙う。
今後は11月9日に6階にケーズデンキが、12月に2階にカルディコーヒーファームがオープン。タウンセンター化を加速する。
(野間智朗)