東急百貨店、たまプラーザ店をグランドオープン 今春からの大規模改装が完了
※当初、子供関連の売場について「面積は半分に縮小したものの、売上げは5階時を上回る」と記載しましたが、誤りでした。お詫びして訂正します(11月1日)
東急百貨店は27日、たまプラーザ店の大規模改装を完了し、グランドオープンした。今春から段階的に進めており、同日には3階を刷新。従来はメンズファッションを展開してきたが、それを1階と2階に再編集した上で、新規に「ジーユー」や「グローバルワーク」、「ラコレ」、「マーキーズ」、「ショップイン」、「マーレ マーレ デイリーマーケット」、「MBT/AROUND THE GLOBE」、「ミキハウス キッズパル」、「楽天モバイル」、「アフラック」を入れ、ベビー休憩室も設けるなど、親子三世代が楽しめるようにした。
生まれ変わった3階は「ファミリーで楽しむフロア」と位置付ける。衣料品から生活雑貨、靴、化粧品、幼児教室、携帯電話、保険、ベビー休憩室まで揃え、老若男女を問わず回遊を促す。ベビー休憩室は開放的な環境で入りやすく、壁面には地元の作家の絵画などを展示する。
同階には屋上があり、東急と東急モールズデベロップメントが同日までに約3000平米の庭園「COMMON FIELDたまプラーザ」としてリニューアル。コミュニティメディアの運営などを手掛けるガルテンと連携し、芝生広場やデッキテラス、カフェなどを整備した。カフェはガルテンが運営し、軽食も提供する。3階と屋上の相乗効果で親子三世代を呼び込む。
3階の改装を主導した村山由美子MD統括室リーシング部統括バイヤーは「時間はかかったが、ほぼ100点のプランができた。自家需要もギフト需要も取り込めるラインナップで、(たまプラーザ店の)集客の起爆剤を担う」と意気込んだ。
たまプラーザ店の大規模改装は今春にスタート。村山さんは「地域特性を踏まえ、方向性はファミリーへの対応の強化だった。たまプラーザ駅周辺には当店だけでなく『たまプラーザ テラス』もあるが、お客様からは『(品揃えが)まだまだ足りない』という声が届く。ここに来れば、誰もが買うモノがある、誰もがゆっくり過ごせるように、より地域に愛される店づくりを目指した」と経緯や狙いを説明する。
3月17日には子供関連の売場を5階から1階に移し、4月28日には5階に家電量販店「ノジマ」が開いた。子供関連の売場を1階に構えるのは百貨店業界でも異例だが、客の反応は上々だ。面積は半分に縮小したものの、売上げは5階時を上回る。ノジマがオープンしてからは家族連れで長く滞在するお客様が増え、買い回りも増えているという。
視界は良好だが、27日~11月9日には「たまプラーザ店 40周年 開店記念祭」を実施。40周年ならではの限定品や特別企画品、写真展などを用意し、さらなる来店促進と3階の改装効果の最大化につなげる。
(野間智朗)