MAKI Galleryによる特別展「baanai / Javier Martin」を開催
伊勢丹新宿店は、3月9日(水)より「baanai / Javier Martin」を開催します。本イベントは、表参道と天王洲にギャラリーを構えるMAKI Galleryによる特別展示で、昨年4月の開催に続き2回目となります。今回は、伊勢丹新宿店で過去にも二度作品展示を行った日本のアーティスト・baanai(バーナイ)と、およそ3年ぶりの日本での展示となるスペイン出身のアーティスト・Javier Martin(ハビエル・マーティン)の2名にフォーカス。本展に向けて制作された新作を含め、一挙にご覧いただける機会となります。
また、会期に先駆けて、3月2日(水)より本館ウィンドウにて、baanai、Javier Martin、Kaz Oshiro、タムラサトル、塔尾栞莉、田村琢郎の、MAKI Gallery所属アーティスト6名による作品を展示中です。是非ご注目ください。
URL:https://www.mistore.jp/shopping/feature/women_f3/thespace_w.html
本イベントは、現代美術に特化した世界の第一線で活躍するアーティストをキュレーションするギャラリーであるMAKI Galleryとともに、なかなか目にすることの出来ない希少なアート作品を百貨店というパブリックな場で展示し、より多くの方にアートを身近に楽しんでいただくことを目的とした取り組みです。
伊勢丹新宿店で過去にも二度にわたって作品展示を行ったbaanai。本展に向けて制作された新作を含め、大きくスケールアップした作品をご紹介します。
baanaiは、”ARIGATOUGOZAIMASU”をキャンバスに毎日ひたすら描き続けています。言葉は人と人との関係性をつくりますが、これを記号にも近い独自のアルファベットに変換し意思疎通という本来の役割から切り離したのち、何層にも塗り重ねた絵画として着地させていきます。言葉が空間を構成し埋め尽くしていくと同時に、鑑賞者の脳内でメッセージが再構築されることで、 重層的に作家の生きざまを映し出します。
プロフィール
1977年神奈川県藤沢市鵠沼生まれ。現在もこの地で活動しています。baanaiのアーティストとしての経歴は、2015年COMME des GARÇONSの川久保玲氏にポートフォリオを送り、初めて作品が採用されたところから始まっています。その後多くのブランドに作品が起用され、次々に個展を成功させます。華やかにみえる活躍の裏側で、ひたむきに、愚直に、自身のアートを追求してきたbaanai。執拗なまでに反復された文字で画面全体を埋め尽くす作家独自のスタイルによって生み出される作品は、かつて抑圧された作家のアートへの欲動、そして作家が生まれた地であり、現在も活動の拠点とする鵠沼のサーフィン文化などが色濃く反映されているのです。色や言葉が重なり合う画面からは、まるで重厚なオーケストラの演奏が聴こえてくるようにも感じられ、平面を構成する以上の空間性を創り出し、作家の ‘生’ を伝えます。
主な個展は、「UNLOGICAL」MAKI Gallery(東京、2022年)、「DOUBLE BED GALLERY」六本木蔦屋書店 2F BOOK GALLERY(東京、2020年)、「Capillaries」伊勢丹新宿店 メンズ館2階 メンズクリエーターズ内 ART UP(東京、2020年)など。ほかにも2015年以降、パリコレをはじめ、COMME des GARÇONSのDM、洋服、ショッピングバッグなどにアートワークが起用され、以来、同ブランド以外に、NEW ERA、RVCA、Audio-Technica、CONVERSE SKATEBOARDING、MINE DENIMに作品を提供するなど、目覚ましい活躍を続けています。
2019年のMAKI Gallery表参道での個展以来、およそ3年ぶりの日本での展示となります。韓国をはじめアジアのアートシーンでも注目が高まっているJavier Martinは、多くの人が憧れ、そして美の基準やライフスタイルの象徴でもある、一見完璧なモデルのイメージをペインティングやコラージュで再現しています。本展に向けて制作された新作を含めご紹介します。
象徴的なコレクションの一つであり、10年以上にわたって制作をしている「Blindness(ブラインドネス)」。Javier Martinの作品においてモデルの目は、現代社会の欲望や溢れかえる情報の残像のような鮮やかな絵の具の筆跡や輝くネオンライトの陰に隠され、まるで何も見えていないかのように表現されています。
プロフィール
1985年生まれ、スペイン、マルベーリャ出身。幼少の頃より油画を始めたJavier Martinは、8歳で初の個展を開催し、以降独学でアートの経験を積んでいます。ヨーロッパ各国、韓国、香港、そしてアメリカを旅する中で研ぎ澄まされた観察眼を持ち、2007年から取り組み続けるテーマ「Blindness(ブラインドネス)」を通じて捉えどころがなくどこか曖昧な今日の美や価値に対する認識や概念に向き合い、独創的な表現を生み出しています。Martinの作品は、身近な物やサービスの商業的イメージから私たちに伝わるメッセージの真実性や正確性を問い掛けることに狙いがあり、今日の象徴的資本の役割を果たすソーシャルメディア上や宣伝広告のイメージから発するメッセージが私たちの意識に作用するプロセスは、Martinの取り組むテーマの根源となっているのです。
近年の主な展示に、「INFINITE LIGHT」MASAHIRO MAKI GALLERY*(東京、2019年)、「Blindness」Valli Art Gallery(ニューヨーク、2019 年)、「Plan B」David Zwirner Gallery(ニューヨーク、2019 年)、「Convergence」Galerie Art District(パリ、2018年)、「LIES & LIGHT」ジャクソンヴィル現代美術館(ジャクソンヴィル、2017 年)がある他、2019年4 月にはマーティン初の美術館での個展「Blindness」がソウル美術館で開催された。
*2020年6月よりMAKI Galleryに名称を変更。
会期に先駆けて、3月2日(水)より本館ウィンドウにて、MAKI Gallery所属アーティストである、baanai、Javier Martin、Kaz Oshiro、タムラサトル、塔尾栞莉、田村琢郎の、総勢6名の作品を展示します。
Kaz Oshiro
タムラサトル
塔尾栞莉
田村琢郎
MAKI Galleryは、2003年にSAKURADO FINE ARTSとして設立され、戦後美術と現代美術に特化した世界の第一線で活躍する芸術家に焦点を当て紹介しているアートギャラリー。近年ではアメリカで活動するマンゴ・トムソン、ミヤ・アンドウ、エキソニモなど、常に高いクオリティの作品を発表するアーティストの展覧会を開催。同時に将来に向けて輝ける才能を備えた国内外の若いアーティストの育成にも力を注いでいます。
2014年にオープンした表参道のギャラリーに加え、2020年より天王洲のテラダアートコンプレックス(TERRADA ART COMPLEX)の1階に新しくスペースをオープン。オーナーの牧夫妻がコレクションしてきた世界トップクラスの作品を展示するMAKI Collectionをメインに、ギャラリーエリアも設け、個展・常設展を年間を通じて開催しています。
「baanai / Javier Martin」
会期:3月9日(水)~4月3日(日)
会場:伊勢丹新宿店 本館2階 イセタン ザ・スペース
※本館ウィンドウでの展示期間は3月2日(水)~31日(木)
※イベントの内容は、都合により変更または中止となる場合がございます。