大丸松坂屋、CFでオリジナルの柔軟剤を販売
大丸松坂屋百貨店は、オリジナルの柔軟剤を販売する。無香料の柔軟剤に、自分好みの香料を組み合わせて使える「Fuuai(フウアイ)」を開発。クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」で出資者を募る。目標金額は80万円で、期限は6月29日の18時。目標に達しなくても、起案者が資金を調達でき、出資者にはリターンが届く「オールイン」型を採用した。大丸松坂屋百貨店がクラウドファンディングを利用するのは初めてで、百貨店に馴染みがない若年層との接点にも役立てる。
大丸松坂屋百貨店は「くらしの『あたらしい幸せ』を発明する。」をグループビジョンに掲げ、従業員のアイデアの具現化に取り組む。Fuuaiは、その第1弾。担当者は「洋服を着替えるように、身にまとう香りを変化させれば、何気ない日々の生活をハレの舞台へ導けるのではないか」と経緯を明かす。
Fuuaiという名前は「直接肌に香りをつけない、香りをまとう商品だからこそ」(担当者)で、100に迫る候補から協議を重ねて決めた。Fuuaiに含まれる「ai」は「I」を連想させ、「〝私好みの香り〟に出会えるようになれば」(担当者)という願いも込めた。
Fuuaiは、無香料の柔軟剤と香料からなる。香料は、心地良く安らげる「Yasuragi」、贅沢な気分で使える「Rinto」、幸せな気分に浸れる「Tokimeki」、爽やかな風をまとうような感覚を味わえる「Sawayaka」の4種類をベースに、花々とハーブがほど良くミックスされた「Floral」、瑞々しいオレンジとレモンの柑橘系にビターなマンダリンを効かせた「Citrus」、すっきりとした緑茶にベルガモットをアクセントとして加えた「Green」、森林浴の気分になれる「Woody」、甘過ぎない「Spice」、涼やかな「Mint」など、その日の好みで選べる6種類を用意。それぞれを1種類ずつ組み合わせて使い、計24通りの香りを楽しめる。
柔軟剤や香料は、デザインにもこだわった。柔軟剤のボトルはシンプルな形状に白色を配し、生活に溶け込むように配慮。ボトルの素材はリサイクルされたペットボトルで、環境への負荷も軽減する。香料の容器は、フレグランスをイメージ。従来の柔軟剤とは一線を画す。ラベルには、香りをイメージしやすい色を採用。例えばYasuragiのラベルは、透き通った淡いブルーにピンクやイエローを混ぜ、まったりとした心地良さが感じられるようにした。
柔軟剤は400ml、香料は4ml。使い方は、1本の柔軟剤に2本の香料を注いで5~10回ほど振り、1kgの衣類に対して7mlを目安に入れる。
Makuakeでは、2970円(先着30人)、3300円、5500円、7700円のプランを提示。3300円、5500円、7700円のプランは、「おすすめの香りの組み合わせ」と「選べる香りの組み合わせ」の2種類がある。出資者には7月10日~31日に商品が届く。
関心を集めるため、文章や写真などを配信するウェブサイト「note(ノート)」で開発の経緯や想いを発信するとともに、5月下旬~6月下旬には大丸松坂屋百貨店の店舗内に香りを体験できる場所を開設。出資を求めるだけでなく、共感や体感を促してファンを育む。
大丸松坂屋百貨店は今後もグループビジョンに基づき、新たな商品やサービスを提供していく方針だ。