2024年11月19日

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2021年7月 SC・チェーンストア・コンビニ売上高

ショッピングセンター クリアランス盛り上がらずも、再びプラスに

日本ショッピングセンター協会が調査した7月の既存SC売上高前年比は1.1%増となり、4カ月ぶりのマイナスだった前月(9.1%減)から、再びプラスに戻った。同協会では「6月後半から感染力の強いインド型変異ウイルスによる感染が急増しはじめ、通常期に売上げが期待される夏のセールに盛り上がりが見られず、緊急事態宣言対象が東京都と沖縄県に限定されたものの、総合では辛うじて前年を上回るにとどまった」と総括している。コロナ禍前の前々年比では16.3%減となり、前月(23.5%減)よりもマイナス幅が改善された。

構成別ではテナントが1.2%増(前月10.4%減)で、キーテナント0.7%増(同4.5%減)。前々年比では順に18.3%減(前月26.4%減)と8.4%減(同11.7%減)となっており、前月と同様にキーテナントが健闘しており、アパレルや飲食店を中心としたテナントが苦戦している。

立地別では、中心地域が3.8%増(前月6.7%減)、周辺地域が0.0%(同10.1%減)。前々年比では順に25.4%減(前月31.4%減)、11.9%減(同19.8%減)となっており、広域商圏の中心地域の苦戦傾向が続いている。

都市規模別・地域別では、大都市が2.1%増(前月8.9%減)、その他地域が0.4%増(同9.3%減)だった。

業種別の動向では、前年に大きく落ち込んだシネマやアミューズメントへの客足が戻ってきた。ファッションは気温が高めに推移し夏物に動きが見られたものの、セールの盛り上がりに欠け、不振だった。

チェーンストア 主要3品目が全てプラス、5カ月連続で前年超え

日本チェーンストア協会が調査した7月のチェーンストア総販売額(56社・1万1845店)は、1兆1362億円余で、店舗数調整後の前年比は4.6%増となり、前月(1.7%増)の伸長率を上回り、5カ月連続増となった。前月と同様に、政府からの行動自粛要請による内食化傾向が継続しているためで、引き続き食料品と住関品が堅調で、衣料品もプラスに転じた。

食料品は4.0%増となり、前月(3.0%増)の伸長率を上回り、3カ月連続でプラス。農産品と畜産品が伸び悩んだものの、前月に続き惣菜が11.5%増の2桁伸長を遂げ、その他食品と水産品がプラスだった。惣菜では揚げ物、中華、焼き物と要冷惣菜が好調だった。その他食品は飲料、冷凍食品、アイスクリーム、豆腐、佃煮、乾麺、冷し中華、チルド麺などが好調だった。

住関品は7.4%増となり、前月(6.5%増)とほぼ同水準の高伸長で、5カ月連続増。その他商品が51.9%増(前月13.0%増)と家電製品が20.5%増(同4.0%増)が高伸長を遂げた。その他商品では、スポーツウエア、アウトドア用品、ペット用品、スポーツ自転車などが好調。家電製品では、エアコン、サーキュレーター、扇風機、空気清浄機、ソーダメーカー、乾電池などが好調だった。

衣料品は一部の商品に動きが見られ2.8%増となり、4カ月ぶりにマイナスだった前月(15.3%減)から再びプラスに転じた。紳士服(4.8%増)、婦人服(2.2%増)、その他(2.5%増)の3品目が前月の2桁減から全てプラスに回復。紳士服では、半袖ドレスシャツ、カジュアルシャツ、ショートパンツ、ポロシャツなどが好調。婦人服では、カラーフォーマル、ブラウス、カジュアルシャツ、Tシャツ、レギンスなどに動きが見られた。

 

コンビニ 全店・既存共に5カ月連続増、客単価は2カ月連続増

日本フランチャイズチェーン協会が調査したコンビニエンスストアの7月売上高は、全店、既存店共に5カ月連続プラスだった。全店(7社・5万5931店、店舗数前年比0.2%増)が9615億円余、前年比5.9%増(前月1.5%増)で、既存店は9232億円余、同5.1%増(同0.8%増)となり、共に前月の伸長率を上回った。

同協会では「昨年よりも梅雨明けが早く平均気温が高かったことなどから、冷し麺、ソフトドリンク、アイスクリームなどの夏物商材や、サラダ、酒類、冷凍食品などが好調に推移したため」と総括している。

来店客数は全店、既存店共に4カ月連続増。全店が2.7%増(前月0.8%増)、既存店が1.9%増(同0.2%増)だった。

平均客単価は全店、既存店共に2カ月連続プラス。全店が3.1%増の689円超(前月0.7%増、671円超)、既存店が同じく3.1%増の692円超(同0.7%増、674円)だった。