レジ袋有料化 加速 7月1日の義務付け視野 大手百貨店
百貨店業界で、レジ袋の有料化が加速する。大丸松坂屋百貨店は6月1日、全16店舗でポリ製のレジ袋と紙製の手提げ袋を有料化。高島屋は4月1日、国内全店舗の食料品売場で配布するポリ製のレジ袋と紙製の手提げ袋を有料化した。日本では「容器包装リサイクル法」が昨年12月27日に改正され、小売業者は今年の7月1日までにレジ袋を有料化しなければならない。両社は早期に対応して、周知を急ぐ。
大丸松坂屋百貨店が有料化したのは、食料品売場で提供するバイオマスプラスチックを30%配合したポリ製のレジ袋と、食料品売場以外で配布するFSC(=森林の適切な管理を促す国際機関、森林管理協議会)の認証を受けた紙製の手提げ袋。客が希望すれば、ポリ製のレジ袋はMサイズを税込み3円で、Lサイズは同5円で、紙製の手提げ袋はMサイズを同15円で、Lサイズを同20円で、それぞれ渡す。ポリ製のレジ袋は、大丸と松坂屋で2種類ずつに集約。既存の14種類を廃止する。
高島屋は有料化に伴い、素材も切り替えた。レジ袋には、植物由来の原料を90%配合したバイオマスプラスチックを採用。手提げ袋には、FSCの認証を受けた紙を使う。客が希望すれば、ポリ製のレジ袋は大を5円で、中を3円で、小を2円で、酒用(大)を8円で、酒用(小)を6円で、紙製の手提げ袋は20円で、それぞれ提供する。
百貨店業界では昨夏以降、プラスチックごみの削減が本格化。京王百貨店は昨年7月、食品売場で使うレジ袋の素材を石油由来のプラスチックから生物由来の有機性資源を使ったバイオマスプラスチックに変更し、丸広百貨店は同9月1日に食品売場で配布するポリ製のレジ袋を有料化した。