資生堂、「ザ ギンザ」基幹商品をリニューアル 独自成分を改良
資生堂グループのザ・ギンザは6月1日、プレステージスキンケアブランド「ザ・ギンザ(THE GINZA)」の10品目をリニューアルする。スキンケアアイテムの7品目には同ブランドの独自成分「パーセプティブコンプレックス」に新成分を加えた「パーセプティブコンプレックスEX」を配合。さまざまな肌タイプ、状態、環境に適応し、健康的な肌を目指す。同時に、オンラインとオフラインの情報を統合できる、ブロックチェーンを活用したメンバーシッププログラムも始める。
新商品は、美容液・マッサージ美容液「ハイブリッドジェルオイル」(希望小売価格2万7500円)、除去用化粧水「クラリファイングローション」(同1万3200円)、化粧水「モイスチャーライジングローション」(同1万9800円)、収れん化粧水「コンディショニングローション」(同1万6500円)、メイク落とし「ディープクレンジングオイル」(同8250円)、洗顔料「クリーミークレンジングフォーム」(同8250円)、乳液「モイスチャーライジングエマルジョン」(同2万2000円)、クリーム「リバイタライザー」(同5万5000円)、コットン「リファイニングコットン」(60枚入、同880円)、同「スーペリアコットン」(120枚、同1320円)の全10種類。
同社は皮膚の生理機能に着目。肌が外界や内部から受ける影響の良し悪しを感知し、正しくシグナルを出す能力「感知力」をサポートし、強化する成分を追求した。従来の独自成分「パーセプティブコンプレックス」から進化した「パーセプティブコンプレックスEX」には、保湿・バリア機能を持つ「イザヨイバラエキス」、抗酸化機能を持つ「イチョウ葉エキス」を新たに加えた。メイク落としとコットンを除く7品に配合される。
また、スキンケアアイテム8品目には新しい複合香料「リンデンアロマ」を配合。ブランド名のもとになっている銀座の街にあるリンデンの生花の香りを再現し、フレッシュなスウィートオレンジや華やかなローズを重ね、明るいグリーンフローラルの香りに仕上げた。
リンデンアロマには40代から顕著に増え、体臭を変化させる原因ともいわれる「ノネナール」をマスキングする効果のある「アーモンド」、「グレープフルーツ」、「ラベンダー」、「ローズ」、「ジャスミン」、「ミモザ」の6種類の香りの成分を配合する。同社の研究でノネナールは細胞へダメージを与えることと、これらの香りがそれを抑制する効果があることが判明している。
サービス面では、ブロックチェーンを活用したメンバーシッププログラムを始める。トレードログのIoT連携ブロックチェーン導入ツール「YUBIKIRI(ユビキリ)」を利用したオリジナルのCRMシステムで、パッケージに記されているQR/RFIDタグを読み込むことでオフラインとオンラインの購入データを一元化。O2O(オフラインTOオンライン)マーケティング施策を通じ、よりダイレクトなコミュニケーション、パーソナルなサービスの提供を目指す。
メンバーシップも刷新し、タグを読み取ることでポイントが付与されるようになる。商品が正規品である「正規品証明書」の確認もできる。
ザ・ギンザは1975年にファッションブティックとして始まり、スキンケアラインは2002年にローンチ。以降も「肌は身にまとう、最高のオートクチュール」というコンセプトのもと、肌本来の美しさを引き出すスキンケア研究を続けてきた。日本や中国の20〜40代の富裕層の女性をメインターゲットに定める。
資生堂は2021~23年の中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」の主要戦略の1つである「スキンビューティブランドの育成」に基づき、ザ・ギンザをプレステージ領域でのさらなる成長を担う重点ブランドに位置付けた。日本、中国を中心としたアジア圏での成長、強化を目指す。