京王百貨店と近鉄百貨店、恵方巻の販売で初めて「BOPIS」
京王百貨店と近鉄百貨店は初めて、節分の恵方巻の販売に「BOPIS」(=Buy Online Pick-up In Store)を採用した。事前にインターネット通販サイトで注文し、2月2日に店舗で受け取る。京王百貨店は新宿店とトリエ京王調布店、近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が対象。京王百貨店は28日まで、近鉄百貨店は26日まで、それぞれ注文を受け付ける。恵方巻の販売では数年来、会社帰りのビジネスパーソンの来店が集中する17時以降に行列が目立っており、BOPISで新型コロナウイルスへの感染のリスクが高まる「3密」を防ぐ。
【写真】京王百貨店は約70種類の恵方巻を揃え、新宿店では52種類を、トリエ京王調布店では12種類を、ネット通販で注文して店舗で受け取れる
京王百貨店は約70種類の恵方巻を揃えたが、うち新宿店では52種類、トリエ京王調布店では12種類を「京王ネットショッピング」で注文して店舗で受け取れるようにした。広報担当は「新宿店では昨年まで、節分当日の混雑が目立ち、行列も発生していた。それをどう分散させるかが課題だった」と、BOPISを採り入れた経緯を明かす。実際、新宿店で7~20日に開催した「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」でも初めてBOPISを実施したが、需要は多かったという。
いわゆる「サテライト店」であるトリエ京王調布店も対象としたのは、最寄りの調布駅が京王線で新宿駅から約15分と近く、京王百貨店の顧客が多く住み、「ニーズは多いと判断した」(広報担当)ため。コロナ禍で人々の行動範囲が狭まって以降、サテライト店の売上げは総じて好調。特にトリエ京王調布店の数字が良く、恵方巻の販売で勢いに弾みを付ける。
あべのハルカス近鉄本店は約140種類の恵方巻を用意したが、うち約20種類を「近鉄ネットショップ」で注文して店舗で受け取れるようにした。約20種類には、恵方巻の売上げでトップ3に入るブランドの限定も含まれる。
近鉄百貨店は昨年12月からCBcloud社が手掛ける配送のマッチングプラットフォーム「PickGo(ピックゴー)」を利用しており、あべのハルカス近鉄本店で販売する14種類は、当日の注文および配送にも対応。BOPISとピックゴーで利便性を高め、恵方巻の拡販に繋げる。