2024年11月19日

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伊勢丹新宿本店で“香りの祭典”始まる

10回目を迎えた「サロン ド パルファン」。本館6階の催物場で開くのは3年ぶりとなる

伊勢丹新宿本店で19日、国内外の香水を集めた「サロン ド パルファン 2022」が始まった。メンズ館1階の「プロモーション」や「コスメティクス」と呼ぶ売場には約20ブランドが、20日からの本館6階の催物場には約44ブランドが、それぞれ登場。日本初上陸をはじめ、限定や先行販売など稀少性の高い商品、あるいは世界的な調香師によるセミナーなどのイベントが目白押しで、まさに“香りの祭典”だ。

日本初上陸の「メゾン・クリヴェリ」

2013年に始まったサロン ド パルファンは、今年で10回目の節目を迎えた。一昨年と昨年は新型コロナウイルス禍で規模を縮小しており、催物場での開催は3年ぶりとなる。会期に先駆けて、18日には報道陣に催物場を公開。入月雅子第2MDグループ 新宿化粧品商品部バイヤーは「性別や世代を問わず、香りを通じて豊かな日常を提供したい」と力を込めた。

会場は2カ所からなり、メンズ館には初出店の「パルファンサトリ」、「ナインティーン‐シックスティナイン」、「バイラオ」ら約20ブランドを集積。19日~11月1日には「リベルタパフューム」の調香師による香水のフルオーダー、28日と29日には「ダウンパフューム」のディレクターである杏喜子さんによる一人一人の肌に合った香水のセレクトなど、イベントも行う。

本館6階の催物場には約44ブランドが連なり、うち12が初出店。中でも「メゾン クリヴェリ」は日本初上陸だ。メゾン クリヴェリは、創業者であるティボー・クリヴェリ氏が「皆さんが1度も体験していない香りを楽しめる」と説明した。全ての香水は「自分の体験を調香師に説明し、つくってもらう」という。

「自分の体験を香りで表現するため、調香師に説明し、つくってもらう」と語ったティボー・クリヴェリ氏(右)

同店初登場の「ブーディカ ザ ヴィクトリアス」は、英国で2008年に生まれた比較的新しいブランドだが、世界中のVIPに支持される。英国では100種類以上の香水を扱うが、サロン ド パルファンでは日本人との親和性を考慮して16種類に厳選。ヘアミストやディフューザーなども販売する。

世界中のVIPに支持される「ブーディカ ザ ヴィクトリアス」は伊勢丹新宿本店初登場

会場の一角には、「サノマ」や「エディット」、「コウシ」、「ラニュイ」、「サウザンドカラーズ」ら日本人の調香師が手掛けるブランドを配置。“日本らしさ”を感じられるゾーンを構築した。

報道陣向けの招待会で、多くの記者が足を止めた「サウザンドカラーズ」

イベントやセミナーも連日実施。20日と22日には、50年以上もフランスで活躍し、「クヴォン・デ・ミニム」のオルファクティブ(嗅覚の)ディレクターを務めるジャン=クロード・エレナ氏が、自ら調香する「シグネチャー」シリーズについて語る。

報道陣に「マーケティングは一切しない。香りは香りのために生まれる」と熱弁を振るった、ジャン=クロード・エレナ氏(左)

サロン ド パルファンは13年にスタート。当時は香水に特化した催事が珍しく、注目を集めた。以降もコロナ禍の影響を受けながら継続し、売上げは右肩上がりという。

(野間智朗)