東京駅前の「バスターミナル東京八重洲」、第1期は9月17日に開業へ
UR都市機構と京王電鉄バスは、東京駅前(八重洲口)で段階的に整備を進めているバスターミナルの名称を「バスターミナル東京八重洲」とし、東京ミッドタウン八重洲内に完成する第1期エリアの開業予定日を9月17日に決定した。2028年度に3期エリアの完成で全面開業すると、20の乗降場所を備える国内最大級の高速バスターミナルへと躍進する。
東京の玄関口である東京駅周辺(八重洲側)は、各方面に向かう高速乗合バスや空港連絡バスなどの発着する停留所が駅前交通広場内では充足できず、周辺の道路上に散在している。このため鉄道などとの乗り換えが不便であり、道路上での乗り換えで円滑な車両交通及び歩行者交通が妨げられるなどの課題を抱えているが、バスターミナル東京八重洲の誕生によって解消されることになる。
東京駅前の八重洲口では東京ミッドタウン八重洲(八重洲二丁目北地区)のほか「東京駅前八重洲一丁目東B地区」、「八重洲二丁目中地区」の3つの大規模再開発事業が進行している。再開発で完成するビルの規模は、東京ミッドタウン八重洲が地下4階~地上45階、高さ約240m、東京駅前八重洲一丁目東B地区が地下4階~地上51階、高さ約250m、八重洲二丁目中地区が地下3階~地上43階、高さ約226m。バスターミナル東京八重洲はこれら3地区で施工される市街地再開発事業で整備される。
UR都市機構は3地区の市街地再開発事業を施行する各市街地再開発組合からバスターミナル部分(建物の地下部分)を順次取得した上で、それぞれ段階的に京王電鉄バスに賃貸する。京王電鉄バスは3地区のバスターミナルを一体的に運営する計画だ。
まず今年9月に第1期エリア(北地区)を開業し、25年度予定の第2期エリア(東地区)の開業を経て、28年度予定の第3期エリア(中地区)で全体開業となる。現在周辺の道路上などで発着している高速乗合バスなどは、順次バスターミナル東京八重洲に発着を移行していく予定だ。
エリア別のバス停の数と専有床面積は、第1期エリアが乗降・待機合わせて9、専有床面積約7000㎡、第2期エリアが同9、同約6000㎡、第3期エリアが同10、同約8000㎡。3エリア合計で同28、同約2万1000㎡となる。
第1期開業エリアは東京ミッドタウン八重洲の地下1~2階、地上1階に位置し、バス停は地下2階に乗降用が6、待機用が3の計9カ所を備える。ターミナル内にはチケットカウンター、トイレ、授乳室、コインロッカーなどの設備のほか、物販なども併設される。東京ミッドタウン八重洲には地下1階~地上3階までに飲食・物販(約60店舗)が出店し、このうち地下1階(13店舗)についてはバスターミナルの第1期エリアと同時開業が予定されている。