小田急百貨店、越境ECに参入
小田急百貨店は、越境ECに乗り出す。中国・上海のベンチャー企業、上海橙感信息科技有限公司(チェンガン)がメッセンジャーアプリ「WeChat(ウィーチャット)」上で提供するアプリ「橙感(チェンガン)」を活用。5月13日から、アクセサリーやバッグ、化粧品などを週替わりで販売する。まずはテストマーケティングと位置付け、反応を数カ月間に亘って検証。品揃えを精査し、2021年2月期中には本格的に稼働する。
越境ECでは、主に高感度な中国の女性に照準を合わせる。チェンガンで取り扱う商品は、新宿店に構える日本人のクリエイターの商品を扱うセレクトショップ「クリエタリエ」から供給。毎週1つのブランドをピックアップし、約10SKUを展開する。
商品はウィーチャット内のアプリ、チェンガンで「新宿甄选特辑」を選び、注文する。決済の方法はウィーチャットペイ、銀聯、クレジットカードなどを用意した。
小田急百貨店は、越境ECに参入する理由を「チェンガンを通じて中国での当社の認知度が高まれば、インバウンドの嵩上げが期待できる。ローコストなオペレーションも可能で、新たな収益源にもなり得る」と説明。チェンガンが強みとする「ホンモノ保証」(=ブロックチェーンを用いた、商品の出荷や移送などの履歴の追跡。手元に届くまでのルートが分かるため、信用度が増す)も訴求しながら、定着を目指す。