キリン、日本のウイスキーをアメリカに輸出
キリンビールは9月、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所のグレーンウイスキーの原酒のみを使用した「キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士」をアメリカで発売する。同社がアメリカにウイスキーを輸出するのは初めて。
アメリカは高価格帯ウイスキーの販売数量比率が大きく、全世界の約35%を占めるという。ジャパニーズウイスキーの割合は約3%と低く、同社は「今後も成長の余地がある」と判断。さらにジャパニーズウイスキーの人気が高く、需要が急速に伸びていることも踏まえ、発売に至った。
キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士は、世界的に注目されている富士御殿場蒸溜所のグレーンウイスキーの原酒のみを使用。フルーティーな果実香、オレンジやグレープが感じられる香味が特長だ。香味のタイプの異なる3種類のグレーンウイスキー原酒を組み合わせており、それぞれの特長を生かした。
パッケージは落ち着いた白ラベルに淡い“富士”の文字を配置し、英字の商品名(FUJI)を重ねて奥行きを感じさせた。過度な装飾を除き、日本らしい引き算の美を追求。瓶底には富士山をかたどり、日本らしさを表現した。
日本では同商品の良さを一番体感できるグラス形状として「ソーヴィニヨン・ブラン用ワイングラス」を推奨しており、アメリカでも同様の展開を予定する。日本の象徴である「富士」というネーミングを持ったウイスキーとして、日本の文化などと絡めたPRイベントなどを実施して話題化を図る。
アメリカでの店頭価格は95ドル前後を予定。年内に9リットル換算で約740ケースの販売を計画する。