アラ商事、来春夏企画で従来にない色柄や素材感のネクタイを訴求
2020/11/16 4:13 pm
全世界の生活や価値観を一変させた「ウィズ・コロナ」の時代に、ネクタイも変わる――。アラ商事は来春夏企画のテーマに「change~FREE STYLE~」を掲げ、オリジナルブランド「アールダム」で、従来にない色柄や素材感のネクタイを打ち出す。イタリア・ミラノで開かれる国際的な織物や生地の見本市「ミラノ・ウニカ」を参考に、トレンドの色や素材を採り入れるとともに、来春夏のビジネスシーンで注目を集めそうな「ムリネ」(=2色以上の糸を撚った杢糸からなる、霜降りのような生地)のスーツとの親和性も重視。〝新鮮さ〟を前面に出し、特に「Z世代」の取り込みを目指す。
【写真】来春夏のビジネスシーンで注目を集めそうな「ムリネ」のスーツとのコーディネートを意識した「サマームリネ」
アラ商事は、ウィズ・コロナの時代を「様々なモノの解釈が変わり、目まぐるしく価値観が移り行く中、世の中のスタンダードも日々刻々と変化をしていく。伝統や文化は世代によって新たな解釈を生み、新たな価値観が生まれる。働き方の意識も変わり、その場所もオフィスやカフェ、家などの選択肢と自由度が増える中、『ビジネスファッション=スーツ』といった概念も薄れ、Tシャツやデニムで仕事をするシーンや、スーツを着こなすシーンなど今までのウェアにとらわれないスタイルがスタンダードとなっていく。より自由(free)に、変化(change)していく中、新たな判断基準を持ったライフスタイルが求められている」と分析。来春夏に向け、ネクタイも変化させる。
変化の象徴が「ブルーリープ」、「リネンタイ」、「サマームリネ」、「モチーフ」、「『ティーニー』およびネッカチーフ」だ。いずれも、主にアールダムで充実させた。
ブルーリープは、流行色の鮮やかなブルーを経色に使って独特なシャンブレー感を演出。爽やかなカラーリングで胸元を彩る。価格は1万円。夏場の需要が増えてきたリネンタイには、来春夏の流行色「ビーチカラー」を配した。リネンは軽い反面、手触りが硬くなりやすいが、「細番手のリネン糸と絹紡糸を組み合わせ、リネンと思えないほど柔らかく仕上げた」(アールダムを担当する柳川敦史氏)。価格は1万円。サマームリネは、スーツとのコーディネートを意識。白黒ヤスラ織りによる、砂をまぶしたような色合いが印象的だ。価格は9000円。
ラッキーモチーフはアールダムでは初めてで、Z世代に照準を合わせた。「Z世代は、いわゆる『ジャケパン』のスタイルにデニムのシャツ、リュック、スニーカーを合わせるなどカジュアル志向が強く、ネクタイの柄には可愛らしさを求める」(柳川氏)からだ。来春夏は「ふくろう」、「象」、「フラミンゴ」の3種類の〝アニマルモチーフ〟を用意。ネクタイの幅も、Z世代の華奢な体型に合わせて通常の8cmより細い7.5cmを採用した。価格は9000円。
ティーニーは男性用の小ぶりなスカーフで、ネッカチーフとともにTシャツやポロシャツとの着こなしを提案。テレワークにも適した新しいファッションとして「ワードローブに落とし込む」(柳川氏)。価格はティーニーが8000円、ネッカチーフが9000円。
アールダムでは、来年のバレンタインデーに向けた新たな仕掛けも用意。サテン地に英国花であるバラをあしらったネクタイと、ネクタイ用のハンガーを詰め合わせたギフトボックスを販売する。バラの色は赤、白、オレンジ、青の4種類で、赤は「愛情」、「美」、「情熱」、白は「純潔」、「尊敬」、オレンジは「絆」、「信頼」、青は「夢叶う」、「奇跡」、「祝福」といった意味を込められる。価格は1万2000円。