小田急百貨店、パナソニックと組んで安全・安心な買い物を追求
2020/10/30 5:25 pm
小田急百貨店とパナソニックは30日、人に接触せずに体温の測定や除菌、周辺の混雑状況の検知などが可能な機器「安心ゲート」を、小田急新宿店の3カ所の出入口に設置した。機器でデータを収集し、来春以降には客が「3密」を回避して安全・安心に買い物を楽しめる場所、時間帯、ルートなどの提供を目指す。
人々の安全・安心な外出を可能にする「安心ゲートソリューション」の実証実験と位置付ける。内閣官房が発表する「全国主要駅・繁華街エリアにおける人流の動向」によれば、小田急新宿店が居を構える新宿駅周辺では、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、人の流れが35.8%も減少(10月29日時点)。小田急新宿店の客数も、前年比で約4割減(全館営業を再開した5月26日以降の月平均)と落ち込みが目立つ。
しかし、三井住友信託銀行の「調査月報2000年7月号」によれば、「外出自粛等の解除後にやりたいこと」で、「デパートや店舗での買い物」が27.6%を記録。コロナ禍でインターネット通販の利用者は一段と増加したが、リアル店舗で買い物を楽しみたいという要望は根強い。
そうした中で、小田急百貨店はパナソニックと協業。パナソニックが手掛ける安心ゲートを、小田急新宿店の中央口、モザイク通り口、カリヨン北口に設けた。安心ゲートでは、スプレーによる手指の除菌、微細なミスト状の電解除菌水の足元への噴射、カメラによる顔の表面温度の測定、店内の混雑状況や客の年齢や性別の把握などが可能だ。