そごう・西武、マスクの売場を関東の各店に新設
2020/10/27 1:07 pm
「ウィズ・コロナ」の時代で生活必需品になったマスク。百貨店業界も、オリジナルのマスクを販売したり、マスクの自動販売機を置いたり、ガーゼハンカチを使った手作りマスクを提案したりして、その特需を取り込んできた。依然としてコロナ禍に収束の兆しは見られず、マスクは〝百貨〟の一部に定着しつつある。ここにきて「ウィズ・マスク」のファッションを楽しむ人々も増え、むしろ商機は広がっていく。そごう・西武は10月下旬、関東の各店にマスクの売場を相次ぎオープン。国内外で活躍するクリエーターのブランドとコラボレーションしたオリジナルを中心に約200SKUを揃え、高感度な人々の需要を取り込む。
そごう横浜店と同千葉店に10月20日、西武池袋本店とそごう大宮店に同21日、西武渋谷店に同27日、マスクを扱う売場を設けた。そごう・西武が「アキコオガワ」や「セタイチロウ」ら国内外で活躍するクリエーターのブランドとコラボレーションした〝ファッションマスク〟をはじめ、吸湿性や保湿性、ストレッチ性といった機能を追求したマスクなどを扱う。うち約3割が買い取り仕入れ、約7割が消化仕入れで、価格は1000円台~2000円台が中心だ。
売場には、マスクを着用したオンスタイルとオフスタイルを表現するマネキンを用意。ウィズ・マスクのファッションをイメージしやすくした。自社の販売員が常駐し、マスクとファッションについてのアドバイスも得られる。西武池袋本店では、マスクと化粧品の組み合わせを提案。女性の関心を引き、売上げに結び付いている。
マスクの売場を構えたのは、西武池袋本店で9月19日~10月6日に実施した「マスク オブ クリエーターズ」が盛況だったからだ。国内外で活躍するクリエーターがデザインした、約50種類のオリジナルマスクを税込み1320円で販売。クリエーターのファンを含めて多くの男女が訪れ、まとめ買いや贈答需要も目立ち、売上げは目標の2倍を記録した。ブランドでは「セタイチロウ」、「アキコオガワ」、「瀧下和之」、「福井江太郎」、「ハードコアチョコレート」、「ロアーガンズ」の売れ行きが良かった。
マスクの売場も好スタートを切った。25日までに4店舗で約2000点が売れたという。中でも、機能に長けたマスクが人気だ。売場は来年2月28日までの期間限定だが、客の反応やコロナ禍の状況によっては継続を検討する。