郊外店、食品を強化「髙島屋堺店」こだわり鮮明化「京阪百貨店モール京橋店」働く女性に照準

2020/01/17 2:27 am

 郊外に位置する百貨店が、食料品売場の改装に意欲的だ。髙島屋堺店は11月27日、約20年ぶりに1階の食料品売場をリニューアル。自主編集売場を開設するなどで、品揃えの「上質」や「こだわり」を鮮明化した。京阪百貨店モール京橋店も同28日、地下1階の食料品売場を新装し、全国の銘品を集める「美味衆合」、その菓子版の「美味折々」を拡大。直営の鮮魚売場には海鮮弁当を扱うコーナーを新たに設けるなど、品揃えの幅を広げた。両店は食料品の魅力を磨き、集客力を高める。

 髙島屋堺店は、主に生鮮品や惣菜、パンの品揃えを拡充した。生鮮品の売場には「タカシマヤミート」を新規に導入。「いとう和牛」や「三田和牛」など上質な和牛を値頃に提供する。既存の精肉「まるたけ阪本」は、肉の味が溢れるコロッケが自慢の「さかもとコロッケ」を開いた。

 惣菜の売場には「まつおか」や「柿安ダイニング」、「豆狸」、「六齋」、「四陸」、「日本のさらだ いとはん」、「梅の花」、「おむすび紀行」が新登場。パンは「ドンク」、「ミニワン」を誘致するだけでなく、自主編集売場「堺タカシマヤ ベーカリーガーデン」をオープンした。大阪府を中心に展開する4つのベーカリーからパンを揃える。

 さらに、地元の野菜やその野菜を使った弁当、惣菜などを扱う「堺タカシマヤ 堺・泉州グルメ」も立ち上げた。

 新装後は、パンや惣菜、生鮮品が好調に推移。中でもパンの売れ行きが良い。

 京阪モール京橋店は11月27日、地下1階に構える食料品売場を改装オープンした。店内厨房を擁する直営の鮮魚売場「とれとれ寿司」に海鮮弁当のコーナーを用意したほか、全国から銘品を取り寄せる自主編集売場「美味衆合」、その菓子版である「美味折々」は移設して面積を80平米ほど拡大。それぞれの品揃えを強化するとともに、美味衆合には「加賀麩 不室屋」を加え、既存の「藝州 三國屋」や「一保堂茶舗」をリニューアルした。精肉や青果の売場も商品を充実させ、京橋駅を利用する会社帰りの働く女性を取り込む。

京阪モール京橋店「美味衆合」

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