大手百貨店3社軒並み2割前後減 ファッション不振
2019/12/11 9:00 am
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2019/12/11 9:00 am
特撰、時計などマイナス小幅に
大手百貨店3社の10月売上高は、高額品を中心に消費増税前の駆け込み需要が盛況だった前月の反動減に加え、台風19号による一部店舗の臨時休業や営業時間短縮の影響で、いずれも大幅な減収を強いられ、かつマイナス幅も18%台のほぼ同水準だった。
前月31.1%増だった髙島屋は、全店が減収となり、18.9%減。10月12日に関東など10店舗が臨時休業した。前月に駆け込み需要の恩恵を受けて5割以上伸びた日本橋が、26.6%減。次いで大宮、新宿、岡山、米子、高崎が2割以上の減収だった。免税売上高は前年比16.9%減。ただ、前月も大幅増(41.2%増)だったクロスメディア事業は食品などの伸長により3.2%増だった。
前月が30.9%増(関係百貨店含む)だった大丸松坂屋百貨店は、18.7%減。新本館開業で賃貸面積が拡大した大丸心斎橋を除くと、18.5%減。大丸心斎橋の売上高前年比は2割超の減収だが、取扱高は宝飾品や特選ブランドなどがけん引して0.4%増となり、入店客数は9.6%増。商品動向では、気温が高めに推移したことで、特にボリュームファッションの不振が目立った。前月が19.3%増の免税売上高は、客数、客単価共にマイナスとなり、14.9%減。
前月が24.8%増だった三越伊勢丹(国内グループ計)は、21.0%減。ただ9月末に閉店した伊勢丹相模原と府中を除く既存店比では18.5%減。基幹3店舗の商品別では雑貨が29.5%減、身のまわり品が26.5%減、衣料品が22.2%減と、反動減が顕著に表れた。