三越伊勢丹、チャリティプロジェクト「#みんなでマスク」始動
2020/06/22 1:25 pm
三越伊勢丹は17日、チャリティプロジェクト「#みんなでマスク」を開始した。ECサイトで40を超えるアパレルブランドから提供された生地を使用したマスクを販売する。生産は仕事が減少した縫製業者が行い、収益は医療関係支援の寄付などに充てる。17日~25日には伊勢丹新宿本店でマスクの展示を実施し、協力したブランドのデザイナーや関係者、縫製工場、繊維商社のメッセージも掲出する。プロジェクトの期間は9月1日まで。
マスクは立体的なポケット付き仕様。素材は外側が商品によって異なり、内側が綿100%となる。生地は全てホルマリン検査を実施し、工場での生産や検品も安全や安心に配慮した。価格は税込み1650円。サイズは大人用とこども用の2種類を用意する。収益は日本赤十字社へ寄付する。
参加ブランドは「アニエスベー」、「アンティパスト」、「CHONO」、「ファセッタズム」、「フィルメランジェ」、「アンティミテ」、「ユリウス」、「JUN OKAMOTO」、「カラー」、「ルール ロジェット」、「マンナイン」、「needles」、「ニューヨーカー」、「スノーピーク」、「mina perhonen(ミナ ペルホネン)+musubi(むす美)」、「ハウス オブ ロータス」、「花とギター」など。縫製は新型コロナウイルスの影響により、仕事が減少した国内の工場2社が行う。
抗菌加工を施したマスクケース。17日~25日には伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店でも販売する
食事の際などにマスクをそのまま置いておくと不衛生だという声も挙がることから、抗菌加工を施したマスクケースも発売した。長場雄氏のイラストがプリントされており、柄は3種類から選べる。石灰石が主原料のため、石油由来プラスチック製のマスクケースと比較して石油由来プラスチックの使用量を削減できる。価格は税込み500円。17日~25日には伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店でも販売する。
プロジェクトは「ファッションブランドやアパレルメーカー、縫製工場と一緒に、社会のために何かできないか」というバイヤーの想いから始まったという。プロジェクトを立ち上げた当初はマスクの原料の供給が少なく、参加するアパレルメーカーの中には「自分達でもマスクの販売を検討したが、耳に掛けるゴムひもを確保できず実現できなかった」という会社もあった。三越伊勢丹はネットワークを生かしてゴムひもを調達し、商品化へとこぎつけた。三越伊勢丹の担当者は「様々な繋がりを持つ、百貨店の強みを生かせたのでは」と語った。