樫山奨学財団 第14回樫山純三賞、学術部門は小此木政夫氏
2019/11/27 9:00 am
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樫山奨学財団
公益財団法人樫山奨学財団は13日、第14回「樫山純三賞」の受賞者を発表した。学術書では慶応義塾大学名誉教授の小此木政夫氏、一般書では九州大学大学院人文科学研究院イスラム文明学講座准教授の小笠原弘幸氏が受賞した。著書はそれぞれ、「朝鮮分断の起源―独立と統一の相克―」(慶應義塾大学法学研究会)、「オスマン帝国―繁栄と滅亡の600年史―」(中央公論社)。
「朝鮮分断の起源」は、朝鮮半島の分断について、第二次世界戦の終結や米ソ冷戦の開始と密接に関係していたことを解説した。「オスマン帝国」はアジア、アフリカ、ヨーロッパにまたがり、六百年に亘って保ち続けたオスマン王朝の歴史を、三十六人のすべての国王の生涯とともに書き上げた。同日に表彰式が行われ、小此木氏は「日本人がアジアと向き合う時に、本書がその手掛かりの一つになれば幸い」と語った。